機材レビュー#1 light L16

 僕がこのカメラの存在を初めて知ったのは、まだ開発中だった2年ほど前。とにかく設計思想の変わったカメラで、16個のレンズ、イメージセンサーを1台のカメラに搭載し、内部で合成し1枚の画像とするのである。焦点距離は28mm〜150mm。ズームはクロップ扱いとなるようだ。最広角の28mmでは画素数はなんと52メガピクセルとなる。また、16個のレンズはそれぞれ焦点距離が違うため、Lumenと言うMac/PC用の専用アプリで後からF値、フォーカス位置等を変更できるのである。


 上記画像は28mm、52メガピクセルの画像。JPEG圧縮で劣化はしているが、遠景細部まで繊細に描画されていて、一眼キラーと呼ばれるのもうなずける。

 ただ、まだ合成プロセスはまだ完璧ではないようで、左記に切り出した画像の様に急にぼやけたりする部分がある。これはLumenで修正可能なのだが、多数の撮影画像から確認と修正を行うのはなかなか骨が折れそうだ。


 上記は左がF2、右がF15。縮小画像なので余計にわかりづらいが、28mmだとパンフォーカス気味になるようだ。


 焦点距離50mmで撮影。質感の描写も繊細で、16個のレンズそれぞれは小さいが、スマホ等の小さいレンズ、イメージセンサーに見られがちな塗り絵的な描写は見られない。


ボケの癖は無いが、画像処理による物だろうから当然かもしれない。ピント位置の精細さはお見事と言える。


 一応コンパクトデジタル(としては大柄だが)の枠内としては格段の描写を見せるものの、合成処理などまだブラッシュアップが必要な部分があり、今後のアップデートに期待がかかる。癖はあるものの、フラットで持ち運び安いデザイン、詳細な描写力など、旅カメラとしてはかなり使えそうである。編集アプリのLumenに関してはまだベータ版であり、使い勝手も良いとは言えず、編集項目も少ないのでF値、フォーカス位置の設定、合成の上手く行っていない箇所の修正などを行ったらDNGに書き出し、最終的な現像はLightroomに読み込んで行うのが良さそうだ。まだ10カット程の撮影なので特性なども掴みきれていないが、今後も色々なシチュエーションで試しつつ、アップデートによりブラッシュアップされていく事にも期待したい。ともかく、画期的なカメラで有ることは間違いない。どう使うか、どう使えるカメラになるのか、非常に楽しみである。